ETF (上場投資信託)
不労所得には憧れるけど、株式投資は難しそう、何から始めればよいのかわからない方へ。
株式の取引を始めるにあたり知っておいた方が良い知識、何から始めれば良いのかを数回に渡り説明します。
初心者はもちろん、学生さんにも見てもらいたいです。
投資は時間が武器です。早く始めるに越したことはありません。
今回は『ETF(上場投資信託)』です。
投資信託と何が違うのか?
ETFは何が良いのか。
今回の記事で参考になれば幸いです。
ETF(上場投資信託)とはなにか
ETFとは”Exchange Traded Fund”の略で、日本語でいうと「上場投資信託」です。
「上場」と付いているので、株式と同じく証券取引所で売買されます。
一般的な投資信託のように銀行で買うことは出来ません。
ETFは投資信託の一種ですが、日経平均やTOPIX(東証株価指数)、NYダウ等の「指数」に連動するように運用されています。
ETFの仕組み
ETFが連動を目指す指数は日経平均など複数の銘柄で構成されているため、ETFの投資対象も複数の銘柄になります。
よってETFを1銘柄投資するだけで、複数の企業(または不動産)などに投資でき、分散投資が可能となります。
またETFは証券取引所に上場しているので、株式と同じようにいつでも取引することができます。
流動性が非常に高いということになります。
ETFは株式と投資信託、それぞれの特徴を併せ持った金融商品です。
ETFのメリット
ETFの主なメリットは6つあります。
① いつでも市場で売買できる
② 分散投資できる
③ 値動きがわかりやすい
④ 費用が安い
⑤ 選択肢が豊富
⑥タコ足配当がない
①いつでも市場で売買できる
ETFは株式同様上場しているので、株式と同じように相場の値動きを見ながら、市場の取引時間中であれば、いつでも売買できます。
信用取引も可能です。
②分散投資ができる
既に説明していますが、ETFの投資対象となる指数は複数の銘柄で構成されおり、1つのETFを持つことで、個別企業の株式に投資するよりもリスクを抑えながら分散投資することが可能です。
指数の銘柄は入れ替えが行われるため、業績の悪くなった企業は外れます。
常に業績の良い企業だけが登録されるのも安心材料です。
③値動きがわかりやすい
ETFは、設定された指数と同じ値動きをするよう運用されるため、値動きがわかりやすなります。
指数は、株式や債券など市場全体や特定の銘柄群の動向を示すよう数値化されたもので、日本株では、日経平均やTOPIX(東証株価指数)、海外では、NYダウ(ダウ工業株30種平均)等が有名です。
④費用が安い
ETFは投資信託であるため、保有期間中に運用管理費用として「信託報酬」がかかりますが、一般的な投資信託と比較すると信託報酬は低めの傾向にあります。
⑤選択肢が豊富
ETFは、日本株式だけでなく、日本債券、外国株式や外国債券、REIT(不動産投資信託)、商品(コモディティ)等、様々な指数に連動するものがあります。
また、海外資産や商品にも投資することができます。
⑥タコ足配当がない
ETFは、決算期間中に受け取った配当や利息などの収益から信託報酬などの費用を控除した全額を投資家に分配することが法律で定められています。
一般的な投資信託のように、元本を切り崩して分配金を出す(タコ足配当)は起こらない仕組みになっています。
ETFのデメリット
ETFのデメリットとしては、次のような点が挙げられます。
① 価格のかい離
② 自動積立投資ができない場合がある
③ 分配金が再投資されない
①価格のかい離
ETFには、上場株式としての「市場価格」と投資信託としての「基準価額」の2つの価格があります。
市場価格は市場の需給で決まるため、投資信託の価値である基準価額と市場価格が乖離する可能性があります。
つまり市場価格は株式と同じく価値を表すもので、実態を表すものではないということです。様々な思惑が織り込まれることになります。
②自動積立投資ができない場合がある
ETFは、基本的には市場価格をチェックしながら自分で売買を行うため、自動積立ができない場合があります。
ただし、一部の証券会社では毎月一定の金額で株式を買い続ける株式累積投資(るいとう)の対象銘柄となっている場合もあります。
一般的な投資信託(楽天VTIなど)を使って間接的に定期購入することは可能です。
③分配金が再投資されない
ETFの分配金は、一般的な投資信託と違い、組入銘柄の配当金や利息から運用経費を差し引いて、決算時にすべて分配します。
支払われた分配金は、自動で再投資する仕組みがないため、再投資する場合は手動で買い付けを行わなくてはなりません。
まとめ
ETFは指標に投資する他、法律で分配金の規制があるため、ファンド側で誤魔化しがききません。
一般的な投資信託に比べると、透明性の高い運用を期待できます。
ただし、市場で売買される性質上、不意な値上がり・値下がりが起こることも忘れてはなりません。