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あなたの給料が上がらない5つの理由

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突然ですが、あなたの賃金はあまり上がっていないのではないですか?私の賃金はずっと停滞しています(キッパリ)。
なぜ、日本の賃金は上昇しないのでしょうか?1990年代以降の平成時代に日本の賃金はほとんど上昇ませんでした。バブル崩壊による景気後退の影響があったとはいえ、その後は企業も過去最高益を出すなど決して低迷を続けてきたわけではありません。では、なぜ賃金は上がらないのでしょうか?

 

26年間で年収が3万円減っている

 

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実際に、日本の賃金上昇の推移を見てみると、平成の間で上昇した賃金はわずかしかありません。国税庁の「民間給与実態統計調査」によると、1990年の平均給与は425万円(1年勤続者、以下同)。1990年以降、平均給与はしばらく上昇しますが、1997年の467万円をピークに下がり始めます。

その後、ずるずると下がり続けて、2016年は422万円となります。1990年からの26年間で、平均給与が3万円減っています。グラフにはありませんが、その後2017年に432万円になり、ようやくプラスに持っていった形です。
日本の実質賃金の下げは国際比較をしてみると顕著になります。

1997年=100とした場合の「実質賃金指数」で見た場合、次のような結果になります(2016年現在、OECDのデータを基に全労連が作成)。

・スウェーデン     ......138.4

・オーストラリア ......131.8

・フランス            ......126.4

・イギリス            ......125.3

・デンマーク        ......123.4

・ドイツ                ......116.3

・アメリカ            ......115.3

・日本                    ...... 89.7

1997年から2016年までの19年間で、先進7カ国のアメリカやドイツでも1割以上上昇しているにもかかわらず、日本は1割以上も下落しています。
安倍総理は「史上最長の好景気によって有効求人倍率を大幅にアップさせ、新規雇用者数も増加させた」と言いましたが、それが本当であれば、実質賃金の下落は説明できません。

 

「労働組合」の弱体化と「非正規雇用」の増加?


日本の賃金が上昇しない原因については、さまざまなシンクタンクが分析しており、大きく分けて5つで考えられています。

①労働組合の弱体化

②非正規雇用者の増加

③少子高齢化の影響

④内部留保を貯め込んで賃金を上げない経営者

⑤デフレマインドがもたらした値上抑止

 

①労働組合の弱体化

日本はバブル崩壊によって1990年代以降、景気後退になりました。しかし欧米のように、景気後退に対して人員カットで対応できず、雇用を確保する代わりに賃金で調整するという方法を取りました。労働組合も、クビにされるよりも給料を下げることに同意してしまいました。

一方、アメリカでは景気が後退すれば即座に人員をカットします。欧州もアメリカほどではありませんが、必要とあらば労働組合も解雇を認めるという立場です。日本とは違って欧米諸国は「問題先送り」にせず即対応という姿勢を見せています。

かつて日本の労組は、自分たちの要求を通すためにストライキも辞さない姿勢でした。私の少年時代には、鉄道労組がストライキを起こして運休になることは頻繁でした。その度に学校が休校になって喜んでいたものです(笑)。しかし、日本の労組は組合員を守るという名目で戦う姿勢をなくし、会社側の要望を聞き入れる体質になってしまいました。現在ストライキを起こすような労組は見かけません。

日本の労組の問題として、企業ごとに設立されている点が挙げられます。欧州では「産業別労働組合」となりその形態・規模が大きく異なります。企業労組の場合、どうしても経営陣との力関係で交渉が有利に進められない弱点があります。近年、業績悪化に伴うベースアップの減額にも簡単に応じてしまっています。

 

②非正規雇用者の増加

小泉政権下で行われた「労働者派遣法の改正」によって、雇用形態に大きな変革が起こりました。企業は賃金の低い非正規雇用者を雇いやすくなり、非正規雇用者を多用することでコスト削減を図りました。その結果、賃金低迷を招いています。
安易なコスト削減に頼ったことにより、グローバル化が遅れ、製造業は部品のみ生産することになり、日本のシンボル的な存在だった家電業界も(東芝やシャープなど)海外企業に買収されました。パナソニックでさえ低迷する始末。

 

③少子高齢化の影響

少子高齢化の影響は大きく、未来の労働に大きな影響を与えるかもしれません。人口減少に対応するために非正規雇用や女性のパートタイマーといった低賃金の労働者を増やすことで、平均賃金は下がっていきます。また外国人労働者を受け入れる枠を拡大したことで、これらの方々との競争も起こるでしょう。
さらに「人生百年時代」と称して、老人まで低賃金で雇用しつづける仕組みを作ろうとしています。自営業や中小企業の従業員だった人は、低賃金のまま働き続けることを余儀なくされるでしょう。

 

④内部留保を貯め込んで賃金を上げない経営者

バブル崩壊以前は、社員を「人財」と呼び会社も賃上げに積極的でした。社員を一生をかけて育て上げていく、というのが日本企業の伝統的なやり方でした。しかし、バブル崩壊以後は「解雇」をチラつかせて賃上げなんて言わせない、という雰囲気に変わってきました。『労働組合の弱体化』でお話したように、労組が弱体化してしまったので、賃上げは行わず内部留保や配当に資金を注ぎました。

しかも内部留保を設備投資やグローバル化に使っていれば、賃上げの余地はあったかも知れませんが、そうもなりませんでした。
いまや日本の内部留保は2017年度の法人企業統計によると、507兆4454億円に達しており、およそ500兆円の大台を超えている。日本国のGDP1年分に相当する余剰金が会社に溜まっています。この内数%でも賃上げに使っていれば・・。

 

⑤デフレマインドがもたらした値上抑止

1995年ごろに始まったデフレが社会に定着する中で、消費者は価格が据え置かれることを当然と受け止めて、わずかな上昇も許容しないという行動をとるようになってしまいました。

消費者の姿勢がこのように変化する中で、企業は価格を少しでも上げれば売上が減ると恐れるようになり、コストが多少上がっても我慢して価格を据え置くという行動をとるようになったと考えられます。

価格を上げられないことにより、賃金がいつまでたっても上昇しない。企業経営者の怠慢によって、適正な価格競争が起こらなかった結果といえるのではないでしょうか。

 


以上のように、日本の賃金が上昇しない原因を考えてきましたが、日本国民は信じやすく従順な民族なので、政府が方向性を示すと従う習慣があります。

コロナ自粛しかり、キャッシュレス決済しかりです。
実質賃金が上昇しない背景には、過去の雇用政策や法改正が大きな影響を与えています。何よりマインドが大きいですよね。賃金より雇用という流れの中で、お上を信じて我慢し続けている国民がいます。


日本の景気回復は、まだまだ先と言えるでしょう。

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