「リスク」という言葉を聞くとどんなことを連想しますか?
殆どの方が悪いイメージを持たれているのではないでしょうか?
投資において、リスクは悪い意味だけではありません。
今回は「リスク」について考えてみます。
投資におけるリスクとは
リスクという言葉は日本語で「危険」といった意味で捉えられますが、資産運用ではリターンの振り幅の大きさを表すことが一般的です。
株式(債券)のリターンは、配当(利息)によるインカムゲインと、価格変動によるキャピタルゲインになります。
下のグラフは資産運用のリスクを表しています。
(0%以上が利益・0%以下が損失を表します)
ここで間違えないでいただきたいのは、マイナス部分だけがリスクではなく、プラス部分も含めた全体がリスクです。
振り幅が大きいほどリスクが高いことを示しています。
ハイリスク・ハイリターンということです。
資産別のリスク
ここで資産別のリスクを見てみましょう。
投資の世界では一般的に、株式や債券など各資産のリスクを、リターンの「標準偏差」を使って表します。
学校で習ったと思いますが、標準偏差覚えてますか?
「標準偏差」はリターンの振り幅の大きさを表す数値で、標準偏差が大きいほど、リターンのブレ幅が大きいことを意味します。
これを「リスクが大きい」と投資の世界では表現します。
GPIFがポートフォリオを検証した際に使った「期待リターン」と「リスク(標準偏差)」の関係をグラフ化したものがあります。
GPIFが所有する主な資産ごとに検証したものです。
リスクの小さな資産はリターンが小さく、リスクの大きな資産はリターンが高いことが見て取れます、
株式はリスクが大きく、債券はリスクが小さいです。また海外株(債券)の方が国内株(債券)より少しリスクが大きいのがわかります。
なんとなく肌感覚ではわかっていたと思いますが、図化すると理解しやすいでしょう。
リスクを理解して投資する
リスクを理解した上で我々が取るべき手段はどうなるでしょう。
例えば、外国株式はリターンが大きいですが、リスク(振り幅)も大きいので、大きく下がる可能性もあります。
取れるリスクは、年齢や立場(扶養家族がいるなど)でも変わってくるでしょうし、性格的に向く向かないもあると思います。
大事なのは、リスク(振り幅)を理解した上で、自分に合った投資先を決めることです。