人生で大きな買い物のひとつ。それは住宅です。
先日、住宅ローンの完済年齢が上がっているというニュースが出ていました。
私は持ち家反対派ですが、それぞれ考え方があると思いますので、買う人を否定するものではありません。
30~40代になると、「そろそろ持ち家を」と考える人が多いと思います。
今回は住宅ローンの現実について、考えていきたいと思います。
住宅ローンの現実
銀行が考える返済者
銀行は何千万円という大金を貸すわけですから、当然回収しなければなりません。
では、銀行から見た返済者の理想はどんな人でしょう?
少なくとも、以下の2点は満たしている必要があります。
・一定以上の収入がある
・長期的に収入がある
これを満たすには何が必要でしょうか?
そう、「年功序列」「終身雇用」です。
30歳以上でローン期間35年を設定できるのは、昇給や退職金による繰り上げ返済を前提にしているからです。
高度成長期なら十分可能な話ですが、果たして今の時代に合っているのでしょうか。
ローン完済できるか?
新聞記事によると、ローン返済は平均73歳までです。
年金もいずれば70歳支給開始になるでしょうから、定年後も働かないと返済できません。
高齢者が月10万以上の返済が出来るかは疑問です。生活費が無くなってしまいます。
これは、どう考えても無理のある返済計画です。
前述したようにローンは「年功序列」「終身雇用」をベースに考えられているので、それらが無くなった現在では返済そのものが不安定です。
繰り上げ返済など夢の夢でしょう。
最終的には、生命保険で支払うしかないのでは?
死ぬまで自分のものになりません。それって『持ち家』と言えますか?
まとめ
少し考えてみただけでも、住宅ローン返済は現実的ではありません。
公務員や、一部上場企業にお勤めの方は例外とは思いますが、世の中の大多数の方は73歳まで返済などできないでしょう。
それでも、どうしても持ち家が欲しい人は
・借入額を少なくする
・リバースモーゲージを利用する
を検討してみてはいかがですか?
家に限らず「なんとかなるだろう」という安易な考えでローンを組むことは危険です。
人生の中で大きな買い物である「持ち家」ですから、返済計画を十分に検討して、かつ現実を見て判断しましょう。
もう、高度成長期ではないのですから。