緊急事態宣言が39県で解除されましたが、まだまだコロナの収束は見えていません。
しかし世間では「アフターコロナ」と称して、収束後の世界について語られていますね。
そんな中、気になるワードが出ていたので紹介します。
それは「コロナ復興特別税」です。
「復興特別税って何?」って方はいませんよね?
貴方の給料や銀行利息・配当から引っこ抜かれてるやつですよ。
現在の復興特別税はなぜできた?
東日本大震災の被災者救援の財源確保を目的に「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」が、平成23年12月2日に公布・施行されていて、現在でも施行中です。
これは震災復興の財源確保のための「増税」で、対象となる税目は所得税・住民税・法人税(すでに廃止)の3つです。
なお、所得税は令和19年まで、住民税は令和5年までになっています。
現在の復興特別税はいくら?
復興特別所得税
復興特別所得税の税額は、源泉徴収の対象となる所得税額の2.1%相当とされています。
給料の場合
源泉徴収税額の計算の具体例
<設定要件>
会社に勤務する従業員Aの課税所得額:600万円
所得税率:20%※注:従業員Aの「課税所得額」とは、会社から支払われる給与等の所得から、保険料などの給与控除項目を差引した金額を意味します。
復興特別所得税の計算所得税率20%×102.1%=20.42%
増税分=20.42-20=0.42%源泉徴収すべき復興特別所得税の算出
課税所得額600万円×増税分0.42%=25,200円
配当・利息の場合(FXなど雑所得も同様)
配当金として受け取る課税所得額:600万円
所得税率:15%所得税=15%×102.1%=15.315%
増税分=15.315-15=0.315%
源泉徴収すべき復興特別所得税の算出課税所得額600万円×増税分0.315%=18,900円
復興特別住民税
復興特別住民税とは?増税額はいくら?
住民税にも復興特別税が加算されています。復興特別税が加算されるのは住民税の「均等割」部分で、増税額は以下のとおりです。
道府県民税の均等割 1000円→1500円
市町村民税の均等割 3000円→3500円 (増税1,000円)
適用期間は平成26年(2014年)度~令和5年(2023年)度までの10年間1000円を払い続けます。
そして10年経ったら「森林環境税」として同額課税されることが決定しているので、これで永久税となりました。
所得税も25年経ったら同じ道を辿るでしょう。
復興税は何に使われる
ここまでの話を聞いて「復興に使われるなら仕方ないか」と思われている方もいらっしゃるでしょう。
しかし、そこはお役所のやること、復興に関係ないことにも使っているんですよ。
これって復興予算?/外国人向けの標識、東京の税務署改修/南極の捕鯨妨害対策にも
復興予算を使い、「ゲリラからの攻撃」に即応ーー 税金を “JUDGIT!”(1)
庁舎の改修や捕鯨、果ては防衛費にまで・・・。やりたい放題ですな。
払う価値ありますでしょうか?
コロナ復興特別税はできるのか?
現時点ではコロナ復興特別税が出来るかは、わかりません。
しかし財務省はいつも課税する名目を探しています。
復興税は誰もが反対しにくく、格好のターゲットでしょう。
国民は税の使い途に疎いので、一度税制を決めてしまえば、後は取り放題・使い放題のフリーパスになってしまいます。
東日本大震災の復興特別税に加えて、コロナ復興特別税まで加われば、国民生活への打撃は計り知れません。
不労所得で生活する者にとっても収入減です。(ここ重要です)
しかも期間限定のように見せかけて、実質永久税です。
何事もそうですが、しっかりと情報を集めて自分の頭で判断することが求められています。