日経を読んでいたら、GAFAMについての記事がありました。
GAFAMの時価総額、東証1部超え 560兆円に 近づく社会インフラ化 :日本経済新聞
引用
米アルファベット(グーグル持ち株会社)、米アマゾン・ドット・コム、米フェイスブックと合わせ、市場で「GAFAM」とも呼ばれる。QUICK・ファクトセットによると、5社の時価総額は合計で約5兆3000億ドル(約560兆円)に達し、東証1部(約550兆円)を初めて超えた。
第一印象としては「よくもこんな数字を見つけられたな」ですね。
この記事は、いかにも「東証一部全ての会社よりGAFAMの方が優れている」とでも言いたげですが、そのことに何の意味があるのでしょうか?
この舶来コンプレックス丸出し記事を受けて「日本企業はダメだ」とか「もっとグローバル化しないと」と考える人は情弱として搾取される可能性が高いです。
私は記事を見て、以下のことを思ったのでそれぞれ解説していきます。
・GAFAMは全てIT企業
・FACEBOOKはあまり成長していない
・企業は時価総額を競っていない
GAFAMは全てIT企業
IT企業企業には波があり、調子時の売上げは凄まじいものがあるが、不調時の下落も凄まじい。
一時期アップルが倒産の危機にあったことは記憶に新しい。ジョブスが居なければここに並んでいなかった企業です。
つまり、瞬間最大風速で東証を上回ったからといって来年も同じとは言えない不安定な業種なのです。
FACEBOOKはあまり成長していない
GAFAMの中でフェイスブックの時価総額は不安定です。
他の4社と同様にインフラになっているとは言えず、今後の見通しも明るいとは言えません。
ここでの比較対象としては不適切です。
マイクロソフトを含めたいがためにGAFAMの括りで入れただけ。いい加減なサンプル抽出です。
企業は時価総額を競っていない
そもそも論ですが、企業は時価総額を競っている訳ではないし、多い方が偉いなどという訳でもありません。
業種によっては手を広げにくい場合もあり、ITのように何にでも絡めるわけではないでしょう。GAFAMに有利な土台で比べているだけです。
また時価総額が多いから日銀が動くわけでもなく、我々の生活に影響を与えることもないはずです。
総括
この記事はインパクトを与えるためにGAFAMと東証一部を比較しただけで、この比較自体に意味はありません。
このような記事を真に受けて、何かしらの行動をしたり勧誘を受けてしまったりする副作用が心配ですね。
いつも言っていますが「情弱は搾取される」を忘れないようにしましょう。