「日本人は世界一貯金が好き」と聞いたことはありませんか?
私の周りでも「貯金が少ない」とか「あの人は〇〇万円くらい貯めている」とかそんな話で盛り上がっています。
日本人の貯金意識について検証していきたいと思います。
日本人は本当に貯金好き?
そもそも日本人はそんなに貯金しているのでしょうか?
ここで日本銀行HP内の「資金循環の日米欧比較」から抜粋したグラフを見ていただきたいのですが、
これを見てみると、個人の金融資産の占める割合において、日本は約半分、アメリカは1割、ユーロエリアでは3割貯金をしているようです。
やはり日本人は世界一貯金が好きな民族と言えますね。
なぜ日本人は貯金をするのか?
一説には大正時代の富国共栄政策が影響しているとの考えもあるようですが、私の考えでは高度成長期の利息が影響していると思います。
ここで、高度成長期の定番である郵便貯金の「定額貯金」の金利推移のグラフを見ていただきたいのですが、
これを見てみると、1973~1990年にかけて平均6%近い金利で、1974年にはなんと8%の金利です。9年で2倍に増える計算です。
この高金利時代を生きてきた人たちにとって、貯金は最大の投資先です。しかも元本保証のノーリスク・ハイリターンの信じられない商品です。
これでは株や不動産などリスクを取る投資はできないのも納得です。
今はこの世代の人々が親となり、子供に貯金を勧めています。これが貯金好きの理由ではないかと推測します。
しかし、今は低金利時代。また年功序列・終身雇用の崩壊で、そもそも貯金するお金すらないでしょう。少ない収入の中から、わずかばかりのお金を預け低金利で腐らせているのが現状です。
まとめ
日本人は世界の中でも貯金が好きであるということはデータからも見て分かります。
それは高度成長期の高金利が忘れられない世代が影響しているのではないか?
しかし現在では利息による資産増加は見込めず、貯金も増えません。
今は時代が違うことをしっかりと理解し、周りの意見に左右されず、本当に自分に必要な投資先を見極めることが必要です。